
リンパとリンパドレナージについて 〜さいたま市の訪問看護の現場から〜
私たちの身体には「リンパ系」と呼ばれる重要な循環システムが存在します。これは、血液とは別の流れで、体内の老廃物や余分な水分、細菌などを回収・排出し、免疫を司る大切な役割を担っています。リンパ液は、リンパ管という細い管を通って体中を巡り、最終的には静脈に合流します。しかし、心臓のようなポンプ機能がないため、筋肉の動きや呼吸、外部からの刺激などによって流れを助ける必要があります。
このリンパの流れが滞ると、体の一部がむくんだり、免疫力が低下したり、疲労感やだるさを引き起こすことがあります。そこで注目されるのが「リンパドレナージ(リンパドレナージュ)」という技法です。これは、皮膚に優しく触れながらリンパの流れを促進するマッサージで、医療・美容・リラクゼーションの分野で幅広く活用されています。特に医療現場では、がんの治療後のリンパ浮腫や、長期間の寝たきりによるむくみなどに対して行われることがあります。
SAILINGLIFE訪問看護リハビリステーションがさいたま市で行っている訪問看護の現場でも、このリンパドレナージの手法は非常に有効です。高齢化が進む中、要介護の方々や慢性疾患を抱える患者さんの多くは、長時間ベッドで過ごすことで下肢のむくみや体液の滞留に悩まされています。医師の指示のもと、訪問看護師がご自宅を訪れ、必要に応じて軽度のリンパドレナージを行うことで、身体の循環を促し、患者さんのQOL(生活の質)の向上に寄与しています。
また、リンパドレナージは機械を使わず手技だけで行えるため、在宅という限られた環境でも柔軟に対応できるのが大きな利点です。看護師がご家族にも簡単なセルフケアの方法をお伝えすることで、ご家庭での継続的なケアも可能になります。さいたま市は都市と自然が共存する地域であり、在宅療養を選ぶ方も多く、地域密着の訪問看護のあり方がますます重要になってきています。
リンパドレナージは、ただのマッサージではなく、医学的根拠に基づいたケアの一つです。訪問看護の現場でこの手法を取り入れることで、単なる身体ケアを超えて、心身両面のサポートを提供できるのです。これからも、地域に根ざした看護の力で、さいたま市の皆様の健やかな暮らしを支えていきたいと考えています。
先日与野訪問看護ステーションのスタッフに直々にSAILINGLIFE訪問看護リハビリステーションに来ていただき研修をしていただきました。
大変貴重な時間で一人一人の理解や能力が向上することができ感謝しています。
一緒にさいたま市を支える仲間として切磋琢磨していければと考えています。
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