
SAILINGLIFE訪問看護リハビリステーションにおけるハラスメント研修の取り組み
さいたま市にあるSAILINGLIFE訪問看護リハビリステーションでは、すべての職員が安心して働ける職場環境づくりを目指し、定期的にハラスメント研修を実施しています。
研修では単なる知識の習得にとどまらず、実際に現場で起こり得るケースをもとにした実例紹介や、職員同士のディスカッションを通じて、具体的かつ実践的な理解を深めることを大切にしています。
具体的な内容としては、セクハラ・パワハラ・マタハラなど、様々なハラスメントの定義や法律的な観点についての説明を行います。そのうえで、訪問看護の現場特有の状況や人間関係の中で起こりやすい事例を取り上げ、なぜそれがハラスメントと認定されるのか、どのように防止できるのかを考察します。たとえば、「職員にとっては簡単な愚痴のつもりだけど人にとって嫌な空気を生み出してしまう話」や、「身だしなみ、言動からセクハラに該当してしまうケース」など、訪問看護に特有の課題に焦点を当てた実例が紹介されます。
さらに、職員同士がグループに分かれて行うディスカッションでは、「これはハラスメントかどうか」「どう対応するのが適切か」といったテーマについて意見交換が行われます。多様な視点を共有することで、自分では気づかなかった無意識の言動や価値観に気づく機会となり、互いの考えを尊重し合う土壌づくりにもつながっています。
また、研修を通じて職員一人ひとりが「自分自身が加害者にも被害者にもなり得る」という意識を持つことの大切さを再認識します。単に「ハラスメントをしない」ではなく、「どうすれば互いに配慮し合い、安心して働ける環境が作れるのか」を全員で考える姿勢が、職場全体の風通しの良さや信頼関係の構築につながっていきます。
こうした取り組みは、単発の研修で終わるものではありません。SAILINGLIFEでは研修の結果をふまえた振り返りや、日常的なコミュニケーションの見直しも含めて、継続的な改善を行っています。職員からの相談窓口の設置や、匿名での意見投稿の仕組みなども整備され、誰もが声を上げやすい風土が醸成されています。
私たちは、訪問看護という仕事が多くの人と深く関わる職種であるからこそ、職員同士の信頼関係や心理的安全性が何よりも重要だと考えています。今後もハラスメント防止にとどまらず、全員が安心して働き、成長できる職場を目指して、積極的な取り組みを続けてまいります。